大丈夫か?ジョアン・ジルベルト

1958年、アントニオ・カルロス・ジョビン作「Chega de Saudade」が、ジョアン・ジルベルトのギターが刻むリズムと、完ぺきにコントロールされた声で歌われたとき、ボサ・ノヴァが誕生した。

ボサノバ誕生50年目にあたる今年2008年。
楽しみにしていたジョアン・ジルベルトの来日公演が延期となった。

「親愛なる日本のファンの皆様には、万全のコンディションで、最高の演奏をお届けしなければならない。」とのジョアン・ジルベルト本人の意向を尊重し、延期振替・中止を決定させて頂きました。(公式HPより抜粋)

御年77歳になられたジョアンの健康上の問題であろう。
この年まで現役ミュージシャンというのだから、素晴らしいの一言に尽きる。

12月の振替公演には是非来日して欲しいと思う一方で
無理をしないで療養して欲しいという気持ちも多分にある。

近年だと
偉大な音楽家 アストラ・ピアソラ
希代の名優 フィリップ・ノワレ
日本の鬼優   緒方拳
などなど
己を作ってくれた彼らが亡くなる度に、一度同じ空気を吸ってみたかったと後悔した。

本当に尊敬する人物が同時代に生きているならば、なんとしてでも会っておいた方がいいと私は思う。
作品は残っても、その人が持っていたオーラを生で感じることが出来ないから。

ジョアンの元気な来日を心より祈る。