これが「遺作」でも悔いはない。

今日、小屋入り前の最後の通し稽古を行った。


偶像崇拝」は
たったの3人芝居と、ピアニスト1人で、
2時間の芝居を作っている。
この「偶像崇拝」は、
時を超えて、長い旅を続けながら、
彷徨い、求めあう3人の魂の物語だ。
役者が、その想いを込めて演じている通し稽古を
見守っているときに、
何か分からない強い感情が、心の奥底から湧き上がってきた。


それは、今までに感じたことのないモノだった。
今回の偶像崇拝は、SideB公演を銘打っているだけあって、
規模はかなり小さいし、内容も決して万人に受ける作品ではないだろう。
もしかしたら、今回の公演終わりで、世の中から忘れさられる存在かもしれない。



そして、
私はまだまだ未熟な戯曲書きで未熟な演出家だ。


しかしながら、
もし明日世界が滅びるとしても、
あるいは私が何かのきっかけでこの世から消えたとしても、
この「偶像崇拝」が、今時点での「自分の遺作」となることに
決して悔いのない作品に仕上がったと思う。
そんな思いを持ったのは生まれて初めてのことだった。
そんな思いを持たせてくれた、3人の役者、ピアニストに心から
感謝をしたい。


そして、この「魂の作品」が本番でお客様の心に
どう届くのが、それを最後まで見届けたいと思う。




写真は、通し稽古前に各々集中する4人のキャスト。







偶像崇拝 HP
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